訪問現場に必要不可欠な7つ道具を特別にご紹介!
神奈川県小田原市にある
訪問看護ステーションで
常勤の作業療法士をしています
吉岡 祐泰(よしおか ゆうた)です。
本日も当ブログをご覧くださり
本当にありがとうございます。
このブログでは、
今まさに日本が迎えようとしている、
「人生100歳時代」を支えるために
日々行っている活動を発信しています。
本日は、僕が訪問リハを行うにあたり、
初めに感じた疑問のうちの一つと
その対策をお伝えします。
訪問リハってそもそも何をもっていけばいいの?
4年間働いていた病院では、
OT室に行けば何でもそろっていました。
血圧計・パルスオキシメーター・聴診器
ゴニオメーター・打腱器・評価キッド
Activityで使う道具・ベッド・バランスボールetc...
しかし、訪問先は普通の家庭であるため、
これらの道具は一切ありません。
そこで、
最低限カバンに入れておきたいものを
自分なりに、実際に訪問に出て
分かってきたので、お伝えします。
カバンで持ち歩くもの
1)血圧計
訪問時のバイタル確認をするうえで
必要な道具の一つ。
利用者が自宅で電動血圧計を
使っている場合は、
そちらを利用してもいいですね。
僕は、手動の血圧計を使っていますが、
手動と電動とでは
血圧の数値が違うことも多いです。
特に、急性期病院で働かれていた方にとっては、
電動よりも手動の方を使うよう
教わっているんじゃないでしょうか?
(電動だと、あまりに低かったりすると測定できませんしね)
日々の訪問の中で、利用者の平常値を把握し、
測定値が平常と違うかどうかをきちんと
把握できるかが大切です。
2)聴診器
これは、血圧を測る際に使用するだけでなく、
呼吸音や心音の確認をする際も用います。
訪問リハビリを利用する方の中には、
呼吸器疾患や循環器疾患を持った方も
いらっしゃいます。
また、嚥下障害や換気機能低下、
栄養状態の悪化などで肺炎をきたす
リスクの高い方も存在します。
これらの状態を観察し、評価するためにも
聴診器は日々の臨床の中で
使い慣れておいた方がいいですね。
3)パルスオキシメーター
1.2と同じく、利用者のバイタイルを測定する上で
必要な道具です。
疾患によっては、SpO2を測定しながら
歩行訓練などを行うこともありますしね。
OTが訪問リハに入る際、
事業所によっては嚥下機能に介入するところも
少なくないと思います。
聴診器で嚥下の様子を評価することも必要ですが、
SpO2のモニタリングも同時に行いながら
ごはんが食べられるように
介入してあげ下さい。
4)体温計
体温も、平常な状態を把握しておくことが
患者のリスク管理につながります。
平熱は個人差が大きいですが、
WHOが定める人間の平熱は、
36.8±0.3℃(36.5℃~37.1℃)とされています。
5)記録用紙・筆記用具
これが、個人的に
病院との大きな違いの一つでした。
病院勤務時代は、電子カルテが導入されていたので、
患者様のリハビリを一通り終えた後、
パソコンにむかってひたすら
リハビリの記録を打ち込んでいました。
ですが、訪問リハでは記録用紙というものがあり、
これが事業所によって内容が異なります。
また、訪看ステーションか訪リハステーションかでも
異なるのではないでしょうか?
僕が所属する事業所では、
氏名などの基本情報に加え、
・バイタルチェック
・評価
・実施項目
・特記事項
・次回利用日や伝達内容
などを記載しています。
この用紙も複写式になっており、
1枚を事務所で保管、もう1枚は利用者宅に
ファイルで保管していただいています。
ですので、リハビリ実施後すぐに
記録の記載を行い、利用者に
印鑑もしくはサインを頂き、管理しています。
このファイルには、他職種の実施内容も挟んであるので、
訪問看護で伺った際の内容なども確認できます。
6)メジャー・曲尺
メジャーは主に身体計測に、
曲尺はおもに家屋評価を行う際に用いる。
それぞれの家庭に訪問するため、
本人の状況によっては
手すりや福祉用具の提案をする機会が
病院よりも圧倒的に増えます。
また、メジャーは
主観的なッ評価に陥りやすい訪問現場において、
客観的指標をとることが出来る有用なツールです。
かさばる場合は
メジャーのみでも大丈夫かと思います。
7)ゴニオメーター
おそらく病院勤務のOTであれば
関節可動域を測定する以外に
使うことはないでしょう。
ですが、訪問リハでは
それ以外にも使い道があります。
多くは食事場面で使うのですが、
利用者の椅子や車椅子の背もたれが
食事しやすい角度になるように設定し、
その角度を測って目印をつけておくことで、
他職種や家族の方が容易に同じ姿勢を作れます。
訪問の場合は、
リハスタッフ、訪看スタッフ、ヘルパーなどが
別の事業所から派遣されていることが
多々あるため、情報共有だけでなく
誰がやっても同じになるように
環境調整する必要があります。
おまけ)スマートフォン
2017年時点で、スマホの普及率は
驚異の80%です。
10代・20代の普及率が高いのは周知のことですが、
今では60代でも55%で普及しています。
スマホに触れる機会のある
高齢者も増えてきているため、
スマホをうまく取り入れることで
双方にメリットがあります。
(利用者側のメリット)
・動作の写真や動画を撮影し、その場でフィードバックできる
・リハビリの経過を経時的にたどることができ、
モチベーションの維持、向上を図ることが出来る。
・ストップウォッチやタイマーとして
・リハビリのツールとして
(スタッフのメリット)
・患者の動画や写真を撮り、スタッフと情報共有する
・その場ですぐに調べ物ができる
・スケジュール管理として利用できる
今後も利便性が高まることが予想されるため、
好きなゲームや音楽で使うのもいいですが、
リハビリ場面で使えるアプリなどを
調べてみてもいいんじゃないでしょうか?
ちなみに、僕はよくADOCを
使っています!
まとめ
いかがだったでしょうか?
初めて僕が訪問リハビリの
現場で働いたときは、
右も左もわからない状況でした。
いざネットで検索してみても、
体験談や実際の臨床など
意外と知ることが出来ませんでした。
ですから、これから
「訪問リハビリで働いてみたい!」
と考えている作業療法士の方にとって
ためになる情報になればいいなと思います。
本日も最後までブログを読んで下さり
本当にありがとうございました。
【追伸1】
作業療法士としての技術を高めていく中で
出会った素晴らしい協会で、今ではそこの
認定講師を担当させていただいています。
是非一度セミナーに遊びに来てください!
【追伸2】
ブログを読んでの疑問や質問など
お気軽にコメントしてください。
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