訪問作業療法士の活動BLOG

「人生100歳時代」を支えるためにできること

ハイハイをしない赤ちゃんは、将来「○○○」に悩みやすい⁉

神奈川県小田原市にある

訪問看護ステーションで

常勤の作業療法士をしています

吉岡 祐泰(よしおか ゆうた)です。

 

 

 

本日も当ブログをご覧くださり

本当にありがとうございます。

 

 

 

 

 はじめに

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 僕は、生後3か月になる娘がいるのですが、

先日初めて「寝返り」が出来るようになりました!

 

 

 

半腹臥位までは何とか出来ていたのですが、

そこからオンエルボーまでに四苦八苦。。。

 

 

 

失敗しては泣くを繰り返していたんですが、、、、

 

 

 

子どもの成長スピードには

いつも驚かされますね。

 

 

 

そして、この後は「ハイハイ」という

大きな壁に娘はぶち当たると思うのですが、

最近ハイハイを殆ど行わずに

成長していっている子どもが多いことを

知っていましたか?

 

 

 

「歩けるようになれば別にいいんじゃない?」

 

 

 

 

そう思われるお母さま方も多いと思います。

 

 

 

ですが、ハイハイを経験せずに

成長した子どもたちが、実は「ある悩み」を

抱えやすいことがありますので、

作業療法士・整体師としての観点から

ハイハイについてお伝えしたいと思います。

 

 

 

これからハイハイできるようになる

お子様がいらっしゃる方は

良かったら是非読んでください。

 

 

 

そもそもハイハイとは?

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ハイハイとは、簡単に言うと

赤ちゃんが行う移動手段の一つです。

 

 

 

赤ちゃんの成長過程については、

母子健康手帳に記載されているので、

ご存知の方も多いと思います。

http://www.mhlw.go.jp/shingi/2002/01/dl/s0115-2a2.pdf

 

 

 

作業療法士が参考にする資料の一つに、

「円城寺式・乳幼児分析的発達検査表」

というものもあります。

http://www.pref.niigata.lg.jp/HTML_Article/398/921/sannkousiryou,0.pdf

 

 

 

円城寺式には記載されていないのですが、

ハイハイができるようになる目安が

おおよそ9~10か月とされています。

 

 

 

また、米国の人間能力開発所の研究結果では、

ハイハイができるようになる時期は個人差が大きく、

生後3.5か月~14か月の幅があると発表されています。

 

 

 

このように、乳幼児の発達というものは

そもそも個人差が大きいので、

「うちの子は成長が遅れている、、、」

と心配しすぎることはありません。

 

 

 

それよりも、自分の子どもが

いまどのような成長段階にいるのか?

それを把握し、関わってあげた方がいいですね。

 

 

 

ハイハイによって得られる

一般的な効果などについては、

様々なホームページに記載されています。

h-navi.jp

 

 

 ですから、今回は割愛します!

 

 

 

そして、このブログでは、

「ハイハイができなくても問題ない」

となっています。

 

 

 

 

確かに、成長過程において

ハイハイをせずに歩いたとしても

発達上問題ありません。

 

 

 

大学時代の解剖学の先生も、

「家が狭い、もしくは散らかっている

家庭で育った子どもはハイハイしないよ」

と冗談交じりで話されていました。

 

 

 

では、ハイハイをせずに

成長した子どもが抱えやすい「悩み」とは

いったい何なのか?

 

 

 

ハイハイをしないと、「○○」に悩みやすい!

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僕は、作業療法士の傍ら整体師として

慢性腰痛や肩こりの方を何百人も治療してきました。

 

 

 

特に若い女性(女子中学生や高校生)で

重度の肩こりに悩んでいる子達の中に、

実はハイハイを経験しなかった子が

メチャクチャ多いのです!

 

 

 

肩こりに悩む子たちは、

大抵お母さんと一緒に来院するのですが、

経過を伺っている中で

「実は、、、うちの子ハイハイしてませんでした」

とほとんどの方が話されています。

 (*もちろん個人差はあります)

 

 

男の子でも、肩こりに悩む子はいますが、

僕の経験では圧倒的に女の子の方が

小さいころから肩こりに悩んでいますね。

 

 

 

 「ハイハイ」と「肩こり」が

どう結びつくのか、

想像もつかない方が殆どだと思いますが、

ハイハイは成長していく中で

大切な能力を育ててくれます。

 

 

 

 

人間の筋肉は「マグロ」と「カレイ」が共存!

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人間の筋肉には、大きく分けて

「赤筋」と「白筋」の2種類が存在します。

 

 

 

赤筋=マグロなどの赤身魚

白筋=カレイなどの白身魚

 

 

と覚えると、その役割が

イメージしやすいと思います。

 

 

 

マグロは、大海原を同じスピードで

休みなく泳ぎ続けています。

 

 

一方のカレイは、普段は砂底でじっとしていますが、

外敵に狙われそうになると、

ものすごいスピードと瞬発力で動きます。

 

 

 

人間には、この2種類の筋肉が

共存して体を動かしています。

 

 

 

白筋が活躍する場面は、

ジャンプや100m走など

瞬発力が必要とされる場面。

 

 

 

腕立て伏せや腹筋運動は

この白筋を鍛えています。

 

 

 

赤筋が活躍する場面は

ラソンや立ちっぱなしなど 

持久力が必要とされる場面です。

 

 

 

そして、赤筋はその特徴から

「姿勢保持筋」「安定筋」「深層筋」

などと呼ばれています。 

www.bodybook.jp

 

 

 

この「赤筋」と「白筋」が日常生活の中で

バランスよく使えていないと、

肩こりや腰痛は生じやすくなります。

 

 

 

なぜなら、肩こりや腰痛、ひざ痛などで

痛みを訴える場所(筋肉)は

ほぼ100%「白筋」だからです!

 

 

 

肩こりに悩まなくていいために、、、

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肩こりや腰痛で悩む子たちは、

「ずっと座って勉強してて、、、」

吹奏楽部で思い楽器を持ってて、、、」

帰宅部で運動する事がなくて、、、」

といった学校生活を送っています。

 

 

 

これらに共通する事として、

一つは「同じ姿勢を取り続けている」

ということが当てはまります。

 

 

 

そして、姿勢を保持するために

使えてなければいけない筋肉こそが

「赤筋」と呼ばれる姿勢保持筋です。

 

 

 

この、姿勢保持筋がうまく使えないと、

姿勢保持に「白筋」を使わなければいけなくなってしまい、

幼少期から白筋に負担がかかり続けてしまい、

結果として肩こりや腰痛に悩んでいます。

 

 

 

 

では、幼少期から白筋に負担を掛けずに

姿勢保持筋をうまく使えるために

必要な事とは何でしょう?

 

 

 

外遊びや野山を駆けずり回る事も

当てはまりますが、

大事になってくるのが「ハイハイ」です。

 

 

 

姿勢保持筋は、同じ姿勢を保ったり、

身体の変化に対して

「このくらいの力をいれると安定するね」

と判断し、適切な筋緊張、筋出力を学習します。

 

 

 

ハイハイという姿勢自体、

両手で上体を支えようとするため、

両手の基礎である肩甲骨を

安定させる作用もあります。

 

 

 

また、この姿勢は

体幹や骨盤回りにある

腹部深層筋を賦活しやすい姿勢でもあります。

 

 

 

つまり、ハイハイをするということは、

・両手の基礎である肩甲骨

体幹や骨盤回り腹部深層筋

この2つを積極的に使い、発達を促す効果があります。

 

 

 

そして、赤筋(姿勢保持筋)をしっかり使えることで、

その後の発達において姿勢が安定しやすくなります。

 

 

 

姿勢が安定すると、白筋に余計な負担がかかりづらくなるので、

幼少期からの肩こりや腰痛を防ぐことにつながります。

 

 

 

終わりに

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確かに、子どもの発達において

ハイハイは必ずしなければいけない事では

ないかもしれません。

 

 

 

ですが、時代は変わっていき、

外で遊ぶ子どもが極端に減ったり、

小学生からスマートフォンを使って遊ぶ機会が増加しています。

 

 

 

特にスマートフォンの普及に比例して

肩こり患者も増えてきています。

 

 

 

もし、自分の子どもが将来

肩こりや腰痛に悩まなくてもいいように、

少しでもリスクを軽減してあげられるように、

そんなきっかけになれば幸いです。

 

 

 

 

 

本日も最後までブログを読んで下さり

本当にありがとうございました。

 

 

 

【追伸1】

実は、常勤で訪問OTをしながら

ここの団体で「認定講師」をさせていただいています。

physical-trainer.net

 

 

 

 

従来の西洋医学に頼ったリハビリでは

改善が困難なケースも出てくると思います。

 

 

そんな問題を解決するヒントとして、

統合医療」の見方を知ると、

いままで見えてこなかった改善策を

見つけることが出来ると思います。

 

 

興味がある方は、

ぜひセミナーに遊びに来てください。

 

 

 

 

【追伸2】

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コメント欄にどんどん送ってください。

 

 

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