「人と話すのが苦手、、、」な方に是非知っておいてほしい、信頼関係をスムーズに築く原則とは?
神奈川県小田原市にある
訪問看護ステーションで
常勤の作業療法士をしています
吉岡 祐泰(よしおか ゆうた)です。
本日も当ブログをご覧くださり
本当にありがとうございます。
このブログでは、
今まさに日本が迎えようとしている、
「人生100歳時代」を支えるために
日々行っている活動を発信しています。
本日は、クライエントと
信頼関係を築いていく上で
必要な考え方・技術をお話していきます。
適切な距離感とは何か?
対人関係においては、相手や場所に応じて
適切な・心地よい距離というものが存在します。
初めて伺った利用者に対して、
いきなり馴れ馴れしく、近い距離で会話をすると
相手はもちろん不信感を抱きますし、
それが原因で担当者の変更や訪問中止の希望が
利用者から出てきます。
かといって、距離感が遠いと、
利用者が本当に望んでいることであったり、
より本音に近い部分を聞くことも、
またセラピスト自身を受け入れてくれることも
出来なくなってしまいます。
こと対人関係においては、
「今までの経験がものをいう」と
お考えの先生方も多いのではないでしょうか?
ですが、相手がどんな方でも
変わらない形というものは存在します。
初対面の相手から好感を持たれる要素
アメリカの心理学者
アルバート・メラビアンは、
人の行動が他人へどのような
影響を及ぼすかという実験を行いました。
いわゆる「メラビアンの法則」では、、、
・言語情報:7%(話の内容)
・聴覚情報:38%(言葉遣い、声の大きさ、話の間など)
・視覚情報:55%(身だしなみ、表情、ジェスチャー、位置関係など)
であると発表されています。
つまり、某フジテレビのドラマではないですが、
相手に与える好感・反感の印象に
大きな影響を与えているのは、
話し方や見た目が大きな割合を
示しているのです。
会社の規定に服装や身なりが
定められているのは
こういった理由もあります。
以前の僕も思っていましたが、
大学病院で臨床や研究を
バリバリやってきたセラピストは、
「僕(私)の技術はだれにも負けない」と
ものすごく自信家が多い印象です。
利用者の信頼を得るために、
リハにおける知識や技術も
勿論必要ではあります。
しかし、利用者がセラピストを信頼する要素として
技術以上に見た目や話し方が
大切になってきます。
自営で整体院をやっているとわかるのですが、
患者さんは技術がすごいから
そこに通うのではありません。
あなたという人物、そこから発せられる情報に
納得するから、通ってきてくれるのです。
経済のセミナーなんかに行くと、
「人は感情で物を買う」とよく言っていますしね。
バイスティック7原則
これは、アメリカの
フェリックス・P・バイスティックが
自身の著書で記した原則です。
現在では、対人援助法方法についての
行動規範となっており、
信頼関係構築のために
必要な考え方・技術といえます。
(大学の授業も、こういった内容を
取り入れて欲しいものですね、、、)
個別化の原則
クライエント・家族には
それぞれの価値観・ニーズがあり、
疾患や身体機能が同じであっても、
訪問リハでのゴールは
全く違ったものになります。
それは、それぞれのニーズに
対応したアプローチが行えなければ、
クライエントのQOL(Quality Of Life=生活の質)が
向上しないからです。
個々のニーズ・ホープに対応した
リハビリテーション計画が立てられないと
クライエントの想いとは異なる、
一方的なリハビリとなってしまいます。
意図的な感情表現
自己の感情や想いを
言葉や態度で表すのは
簡単なことではありません。
僕も、上司や同僚に
自分の考えを伝えることが
とても苦手でした。
価値観や希望を表すことについて、
社会的な考えをもっている人ほど、
本音や弱音を表すことに
抵抗を感じるとされています。
統制された情緒関与
クライエントが表出した
自己の感情や想いを、
セラピストは受容的に
受け止めることが必要です。
しかし、注意しなければならない点として、
クライエントの想いを、全て
鵜呑みにしてはいけないということです。
訪問リハビリの現場では、
クライエントが発した想いを
問題点や改善の見込み、
達成すべきゴールなど
様々な視点で総合的に判断し、
プログラムを作成する必要があります。
受容
クライエントの性格や生活スタイル、価値観は
これまで生きてきた観光や経験から
構築された、個別性の高いものである。
そのなかには、
他者から理解を得づらい
価値観も存在する。
特に、クライエントvs家族という対立は、
訪問リハの現場で起こり得る状況です。
そのような場面に遭遇した場合も、
クライエントの価値観を理解しようとする姿勢、
受け入れる態度を示すことが大切です。
受容することは、安心感を与え、
信頼関係構築の基礎になります。
批判的態度
クライエントの価値観や行動について、
セラピストが良し悪しを判断することは
控えた方がいいでしょう。
これは、先の受容につながる考え方で、
セラピストはクライエントの
理解者という立場になる必要がある。
自己決定
クライエントや家族の意思・希望に基づき、
セラピストは訪問リハのゴールを設定する。
言い換えると、ゴールは
クライエント・家族の希望で
なければなりません。
(もちろん、希望をすべて
鵜呑みにしてはいけませんが)
昔、ある実習生のOTから
「主訴・ニーズ・ホープの違いが分からない」
と言われたことがあります。
ここの違いを区別できないと、
そのあとに計画する
目標やプログラムも
方向性が違った内容になってしまいます。
違いが怪しい実習生さんは
もう一度確認しておきましょうね!
秘密保持
医療従事者として当然ですが、
個人情報や、訪問時に見聞きした内容は
他者に漏れないことを保証しなければなりません。
訪問リハは、
プライバシーが守られているという
保障の上でリハビリを提供しています。
また、秘密保持は
クライエントと信頼関係を築くうえで
基盤となるものです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今日お伝えした内容は、
訪問リハに限らず、日常生活など
多くの場面で活かされることだと思います。
やはり、対人関係の能力は
経験も必要になってきますが、
最低限、この原則を守って行動すれば、
クライエントとの信頼関係構築において
スムーズに行えるのではなかと思います。
ぜひ、明日からの臨床で
活かしてくださいね。
本日も最後までブログを読んで下さり
本当にありがとうございました。
【追伸1】
実は、常勤で訪問OTをしながら
ここの団体で「認定講師」をさせていただいています。
従来の西洋医学に頼ったリハビリでは
改善が困難なケースも出てくると思います。
そんな問題を解決するヒントとして、
「統合医療」の見方を知ると、
いままで見えてこなかった改善策を
見つけることが出来ると思います。
興味がある方は、
ぜひセミナーに遊びに来てください。
【追伸2】
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